一般的には、自分の親の方が先に他界すると思います。他界した後に残された車があるのは、良く起きることといえます。また故人となっていなくても名義が親のまま車に乗っている人もいるでしょう。
では車の名義を親のままにして乗っている場合には、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか?ここでは、メリット・デメリットを紹介しながら、デメリットを解消するための手続き方法などを解説します。
車の名義を親のままにして乗っている!?メリットやデメリットは?
車の名義を親のままにして乗っているとき、メリットやデメリットにはどのようことがあるのでしょうか?
車の名義を親のままにして乗っている!?【メリット】
メリットと言えるかわかりませんが、デメリットを考えずに乗り続けることが可能な点がメリットといえます。ただしどちらにしても、このメリットは、後々のデメリットにつながる行為です。
任意保険の加入が、親名義のままで加入できる場合は、年齢制限や家族範囲をしっかり確認することも重要です。事故を起こしてしまい、任意保険が利かないとなったら、名義を放置したことによる代償がかなり大きいと感じます。車の名義を親のままにして乗っていることのメリットは、あまりないと考えます。
車の名義を親のままにして乗っている!?【デメリット】
では、デメリットにはどのような事があるでしょうか?
- 車に対する行政などからの通知文書などが、届かないことが多くなります。例えば自動車税などの納付書が届かなくて、支払えないなどのトラブルが起きえます。特に同居していないケースでは、通知文書が親の元へ届くことに成ります。住所変更などの作業をするならば、名義変更した方が楽ではないでしょうか?
- 任意保険は、別居の未婚の子など同居していないケースでは、補償の範囲に入らないケースになります。同居していない場合は、しっかり任意保険免責有無を確認しておきましょう。
- 親の名義のままだと、親が故人の場合は、すぐに売却できなくなります。健在の場合は、同行してもらい、売却することは可能です。
一般的に名義が親のままでも、親が健在であれば対処方法はあると感じます。問題は、親が故人のときにそのまま乗り続けるのは、かなり危険だと思います。
車の名義を親のままにして乗っている!?【名義変更方法】
これまでの話で、名義が親のままにして車に乗っていることは、あまりメリットがないことをお話ししました。ここでは、名義変更に必要な書類などをケース別でお話しします。
車の所有者が故人の場合 名義変更
故人の場合は、まず相続人を決める必要があります。そして遺産分割協議書などを締結することで車の名義変更へ移行できます。その後、名義変更の手続きが可能です。
- 転登録申請書
- 自動車検査証
- 遺産分割協議書(相続人全員の実印を押印済み)
- 遺言書(公正証書遺言以外は家庭裁判所による検認済み)
- 戸籍謄本
- 新所有者の印鑑証明書
- 新所有者の実印
- 車庫証明書(相続後も遺族が同じ住所に持ち続ける場合は不要)
などが必要となります。また共同名義にする場合は、全員の印鑑証明書と実印を持参します。車の価格が100万円以下と確定できる場合(査定証や、査定価格)は、遺産分割協議書の代わりに遺産分割協議成立申立書が使用できます。
車の所有者が信販会社の場合 名義変更
故人がなくなっている場合は、相続人を確定したうえで、信販会社に連絡を入れましょう。ローンが残っているケースと、残っていないケースで対応方法が異なります。
ローンが残っていなければ、所有権解除をしてもらい名義変更に進めますが、ローンが残っている場合は、相続人が債務を引き継ぐことに成ります。
車の所有者がディーラーの場合 名義変更
ディーラーの場合も信販会社同様に、相続人がディーラーに問い合わせを行い、ローンが残っているのか、残っていないのかなどを調査することに成ります。その後の処理方法は、信販会社と同様の流れになります。
車の名義を親のままにして乗っている!?売却は?
車の名義がそのままで車に乗る人もいますが、売却したいと思う方もいると思います。ただし、そのままでは故人であっても、健在であっても簡単に売却できないといえます。
- 親が故人の場合は、相続人に名義変更してからの売却になります。
- 親が健在の場合は、親自身が売却手続きをするのが一番スムーズです。
個人で手続するのは案外大変
死んだ親の車を名変しにきた40前くらいの夫婦が登録窓口で延々と指導受けてる。大丈夫か? メモ取らんで聞いてるけど
— ※絶対クーラント補充(ホースバンド締める) 450話 (@1shiyuki) October 6, 2021
相続人が調査したり、手続きしたりするのは、案外時間や手間がかかり大変な作業といえます。また親が健在であっても、親が手続きを行わないと売却が大変です。個人で売却したり、一時抹消したりするのは、案外時間がかかるので労力のいる作業と考えます。
買い取り業者などの任せると安心
もし故人の場合は、相続の関係もあるので弁護士に相続処理を頼み、相続が終わったあと、車を売却・処分するのに、買い取り業者などを使うと便利かもしれません。
さいごに、、、
人は誰でも命に限りがあります。そして命の終わりに準備して対応できる場合もあれば、突然というケースもあります。親の名義のまま車に乗ってることは、デメリットの方が多いと感じます。