イグニッションコイルが壊れる理由って?軽と普通車の違いは?

車の修理
スポンサーリンク

現代の車には、多くの電子部品が使用されていますね。オーディオ関連などは、目覚ましく進化しています。またエンジン内部でも色々な電子部品が進化し、搭載されているのをご存じでしょうか?

例えば今回題材にするイグニッションコイルもその一つです。ここでは、イグニッションコイルが壊れる理由などを解説してみます。

スポンサーリンク

イグニッションコイルって?

そもそもイグニッションコイルとは、どのような役割を担っている電子部品なのでしょうか?

一昔前はプラグコード+デスビ+イグニッションコイル

一昔前(四半世紀)では、イグニッションコイルで増幅した電圧をデストリビューター(デスビ)で適切なタイミングで放電し、プラグコードで各シリンダーへ点火する仕組みがとられていました。

ということは、それだけ多くの種類の電子パーツによってエンジンの点火系を稼働させているといえます。

現代車の多くがイグニッションコイルを採用している

時代が進み、平成10年ごろからダイレクトイグニッションコイルを採用するモデルが増えていきました。

現在では、普通車だけでなく軽自動車なども、ダイレクトイグニッションコイルを採用しています。

ダイレクトイグニッションコイルとは、各気筒に直接高圧な電圧を送れる仕組みのパーツです。今までのプラグコード式とは違い、一つのパーツで電圧増幅と放電している仕組みです。

プラグコード式よりも電圧ロスが少なく、電圧不均衡が起きづらいことから、各メーカーも次々と採用していきました。

イグニッションコイルが壊れる理由って?

では、そのイグニッションコイルが壊れる理由って、一体どのようなことなのでしょうか?

常時熱がかかるため故障しやすい

イグニッションコイルは、現在エンジンヘッドカバーの真上に搭載されています。それも1気筒ごとにです。ということは、とにかくエンジンの熱に常時さらされるため、熱による故障が発生しやすいといえます。

もちろんイグニッションコイルは、そういった事も考慮して開発されていますが、やはり電子パーツです。故障する大きな要因となるのが、熱であるといえます。

イグニッションコイルが故障する第一の原因は、やはり熱だと考えます。さらにプラグの劣化によって、イグニッションコイルが故障することも要因の一つです。

イグニッションコイルは、電圧を高めて放電するパーツです。故障の大きな原因は、熱による電気的故障となります。

そもそも消耗品という考え方にシフトしている

筆者は、最近イグニッションコイルは消耗品の一つではないかと感じています。比較的スパンの長い消耗品という意味です。

また、車にも「あたり、はずれ」という言葉があると思いますが、その中にイグニッションコイルも含まれている気がします。

比較的早期の段階で故障する車では、7〜8万キロ位でイグニッションコイル不良が発生すると思いますし、中には5万キロ位で故障している車も見かけています。

近年では、イグニッションコイル故障は、定期的に交換する必要があるパーツと考えた方が良いでしょう。

イグニッションコイル故障は軽と普通車で違うの?

先程、軽自動車にもイグニッションコイルが採用されている話をしました。では、軽自動車と普通車で故障頻度が違うものなのでしょうか?

軽自動車は常用回転域が高い

軽自動車の排気量は、660ccです。さらに近年では、1200㎏程の車両重量のあるモデルも多いです。常用回転数は、普通車よりも高い状況が発生するといえます。

最近は、オートマミッションの進化により、エンジン回転を下げる工夫も行われています。しかしながら660ccと1500ccとでは根本的な出力も違います。

軽自動車の常用回転数が高いということは、それだけイグニッションコイルを酷使することになります。よって軽自動車は、イグニッションコイルの故障率が高くなると一般的に言われています。

普通車は4気筒・6気筒など気筒数が多い

軽自動車のほとんどが、3気筒エンジンです。一方普通車のエンジンには、3気筒〜V8やV10まで多くの気筒数があります。

3気筒エンジンである軽自動車では、一つのイグニッションコイル故障でも走行に支障が出ます。もし二つのイグニッションコイルが故障すると、走行不能になります。

一方6気筒エンジンの場合は、一つのイグニッションコイルが故障しても、息継ぎが発生している感じになり、走行は可能です。

軽自動車の場合は、イグニッションコイル不良が起きると気づきやすく、気筒数の多い普通車になればなるほど、イグニッションコイル不良に気づきづらいといえます。

さいごに

イグニッションコイルの故障原因は、熱と電子的な異常といえます。ただ近年では、消耗品の一つという捉え方をしているとも言えます。定期的にメンテナンスすることが望ましいでしょう。