今や車の走行距離って20万キロも余裕という時代になっていると思いませんか?四半世紀前であれば、ガソリン普通車で15万キロ前後、軽自動車であれば8万キロ前後位などという認識であったと思います。
昨今の車は、非常に耐久性があがっていて20万キロも余裕でクリア出来てしまうと考えます。そして軽自動車であっても20万キロ位走ってしまう時代になっています。
ただ何もしないで20万キロを余裕で走行するというわけには行きません。それは、車は機械であるからです。ここでは、20万キロ走行を余裕でクリアするための方法などを紹介します。
20万キロ走行を余裕で達成するためには?
現代の車は、非常に耐久性も高く、20万キロ走行も可能な状態になっているといえます。それは、エンジン設計やパーツ各種、外板の素材などが四半世紀前よりも格段にアップデートされているためです。
では「乗りっぱなしでも20万キロ可能か?」という質問に対しては、「ノー」と言わざるを得ないのも現実です。車はあくまでも機械であり、消耗品も多数あるからに他なりません。
20万キロ走行を余裕で達成する為には、それなりのメンテナンスを施していく必要があるといえます。ここでは、適切なメンテナンスを施すポイントなどのお話をしていきます。
参考値として、普通乗用車のガソリンモデル、年間1万キロ走行で20年間ほど乗ることを前提にメンテナンスをするポイントなどを解説します。
年間2万キロ走行する人は、下記の内容を10年くらいで行っていくことにもなります。
今年の5月に20万キロ達成しました!(16年と8ヵ月)
1年で約12,000キロといったところです。30万キロ目指して頑張ります😇 よろ~♪ pic.twitter.com/LT0vZcUkwN
— イタ3@ エボはいいゾ…|д゚) (@ita300839560) August 2, 2018
エンジンやミッションなどの機関管理編
油脂類は、エンジンやミッションを正常に保つために必要不可欠なものです。定期交換することで、20万キロ走行も可能になります。
- エンジンオイルは、メーカー指定の交換サイクル以下で行い、2回に1回のエレメント交換
- ミッション(AT)フルードは、20,000キロ毎に点検交換する
- デフやトランスファーオイルの交換は、40,000㎞毎に点検交換する
- パワステフルードは、40,000キロ前後に交換する
- ラジエター液は、一般のラジエター液であれば、4年に一回くらい交換する
- ブレーキフルードは、20,000キロ毎に交換するのがベターでしょう
- ファンベルトは、4~5万キロ毎に交換しましょう
- タイミングベルト車は、100,000キロ毎の交換を指定している車が多いでしょう
- ダイナモやエアコンコンデンサーは、10万キロ~12万キロくらいで寿命になる可能性が高い
上記のような交換サイクルを施すことで、車の機関を正常に保つことが可能といえます。ただ上記のように油脂などを交換していてもパーツ自体の劣化(とくにゴム材質)は起こります。
こういったパーツの交換も適時行う必要が出てくるでしょう。
ここでは、ガソリンエンジンを中心にお話ししましたが、ディーゼルエンジンなどの場合は、ガソリン車とは違い、エンジンオイルが汚れる性質です。交換サイクルは早めに行いましょう。
またターボエンジンも同様に交換サイクルを早めに行うのが良いといえます。
よし!今日こそ20万キロ達成なるか!? pic.twitter.com/yW17S3k2sQ
— やまみず@156 (@yama_mizu) March 17, 2017
足回りなどのパワートレイン管理編
足回り関連は、走行や停止などに不可欠な部分です。しっかりメンテナンスするのが良いでしょう。
足回りと言えば、ショック、サスペンション、ブッシュ、アーム類などになります。またブレーキ関連も足回りに含めておきます。
- ショックの寿命は、比較的短く快適な乗り心地を求めた場合は、7万キロ前後で交換すると良いでしょう。
- サスペンションは10万キロでも耐久性があります。折れた場合を除き長寿命であります。
- ブッシュ類は、10万キロは難しいといえます。
- ドライブシャフトブーツは、走行内容によりますが8万キロから10万キロ出の交換が望ましいでしょう。
- ブレーキパッドは、一般的に4万キロ前後で交換となるでしょう。10万キロ前後でローター交換も必要です。
25万キロ達成!!!!!
まだまだ走りまっせ😎 pic.twitter.com/zzPVoRfFen— yüma (@yuma_GGA) December 9, 2018
エクステリアなどの管理編
外装は、太陽の紫外線、雨、埃、鳥のフン、塩害などの被害にあいやすい部分です。そして車庫保管なのか青空駐車なのかなどによっても変わってきます。
- 適度に洗車をし、ワックスやコーティングを施すことで外部からの影響を下げましょう。
- 塩害の多い地域では、下廻りの防錆を施す事も大切です。車は鉄でできています。錆は大敵。
- 錆の発生や、傷のついた箇所は放置せずにしっかりメンテナンスしましょう。
近年の車は、昔の車とは違いサビづらく作られています。しかしサビてしまうと進行が早いといえます。きちんとメンテンナンスすることで、20万キロもクリアできるでしょう。
無事に30万キロ達成出来ました pic.twitter.com/TDnZ0SAvhy
— 棟梁*@過走行HT81 (@touryou_ht81s) August 15, 2020
内装などの管理編
内装などは、気持ちよく乗るためにもキレイを心がけることが20万キロ走行への一番の近道です。
- ダッシュボードなどは、適時水拭きなど清掃し、内装用保護剤などで保護しましょう。
- シートやステアリングは、一番疲れが出やすいパーツです。傷めないように注意しましょう。
- こぼしたジュースやお菓子は、放置せずに清掃しましょう。
20万キロ走行することで、得られるメリットは?
車の新車価格って、20年前よりも上がっていると思いますか?それとも下がっていると思いますか?答えは、ウナギ上りとなっています。
例えば、トヨタカローラの場合を例にします。20年前に販売されていた1.5L Xグレード FF オートマの車両価格が、1,348,000円でした。現在のカローラは、同等グレードで2,100,000円ほどとなっています。
メーカーや車種によっても違いますが、世代が新しくなると値上しているのが現状です。これは、安全装備の拡充や需要減など複合的な理由があるといえます。
ということは!車を購入したら長く、20万キロやそれ以上乗ることが総支払額ではお安くなるという事ではないでしょうか?
(例)
新車価格200万円で購入した車を10年10万キロで買い替えた場合は、最低でも車両価格は、2台分で400万円超(新車価格アップのため)になるという事です。
仮に10年で掛かった整備費用などが30万円ほどとして、2台分の整備費が60万円ですので、460万円以上の支出です。
これに対して、新車で200万円で購入した車を20年で20万キロまで走行出来たとした場合、整備費は、10年目までは30万円、残りの10年は3倍の90万円掛かったとした場合でも320万円の支出で済みます。
上記は、あくまでも試算のお話ですが、やはり車を2台購入するよりは支出額が下がる可能性があります。
10年間での整備費用概算
整備項目 | 金額 |
エンジンオイル | 10万円 |
ミッションオイル | 2万円 |
デフ・トランスファオイル | 1万円 |
パワステフルード 1万円 | 1万円 |
ラジエター液 | 2万円 |
ファンベルト | 2万円 |
ラジエター液 | 2万円 |
ファンベルト | 2万円 |
ダイナモ | 5万~10万円 |
エアコンコンデンサー | 10万円 |
タイミングベルト | 5万~10万円 |
ショック | 5万~10万円 |
ブッシュ類 | 3万~5万円 |
ドライブシャフトブーツ | 2万~3万円 |
ブレーキパッド | 1万~2万円 |
ブレーキローター | 2万~4万円 |
その他クリーン費用など | 2万~5万円 |
最初の10年の方が、残りの10年よりも整備が少なくて済むのは事実です。さらに走行が伸びると、オートマ故障などの大きな修理が必要な場合もあるやもしれません。
車が、20年20万キロ以上定期的なメンテナンスなどで所有できるとしたら、10年で買い替えるよりもお安いのではと考えます。
まとめ
ここでは、車で20万キロ走行ってきちんと定期メンテナンスを施せば余裕で可能というお話をしました。昨今の車は、作りこみもしっかりしています。その分新車価格も四半世紀前よりはかなり上昇もしています。
一台の車を大事に乗っていくことは、経費削減にもつながってくれると考えます。