車を売却する際には相場を参考にできますが、買取価格を決定付ける要因はこれだけではありません。
相場のみに注目していると、本来の価値を下回る価格で車を売却してしまう可能性もあることが知られています。
早急にお金を必要としているのでなければ、少しでも車を高く売るために、売却するタイミングについて悩む人もいるでしょう。
4wdを買い取ってもらう際の売る適切なタイミングは、そもそも存在するのでしょうか?
車の買取価格は時期の影響を受ける
自動車の買取価格においては、車本体に関与する要因だけでなく、様々な状況による影響も受けるようになっています。
車を売る地域が違えば価格差が生まれますし、景気の良し悪しや社会的な災害などが買取価格に影響するケースが出てきます。
さらに買取価格の変動要因には季節も含まれるところであって、売る時期を間違えると総じて損につながり兼ねません。
車の買取価格をなるべく高めたい人は、売却方法や車の状態などに加えて、売るタイミングを見極めることが重要といえるでしょう。
車の買取価格が上がる時期とは
まず車の買取価格は、時間経過によって下がっていく傾向が見られます。
とは言っても、希少な車や人気の車種といった値崩れしにくい例外があり、買取価格の減少も均一には進行しません。
車の買取価格が上がる時期と変わらない時期のほか、下がる時期がそれぞれ発生しますので注意してください。
買取価格が上がる時期として主に当てはまるのは、1月下旬から3月上旬です。
3月には4月からの新生活に向けて車の需要が高まりやすく、これに備えて中古車販売店などは1月下旬から2月の時点で買取に注力を始めます。
また、8月から9月はボーナスやレジャーによる需要が影響するため、5月下旬から7月下旬に買取価格は維持されやすいと言われています。
車の買取価格が下がる時期について
車の買取価格が上がる時期や維持される時期を逃してしまったときには、売却のタイミングが下がる時期に当てはまるかもしれません。
下がる時期として代表的なタイミングは、5月の連休明けと12月になります。
5月の連休明けは車の需要そのものが一時的に下がりますし、12月は年式が古くなる1月1日の直前なので中古車の価値が落ち始める時期です。
需要さえ回復すれば買取価格は通常まで戻りますから、5月の連休明けに売るタイミングが重なりそうな人は5月下旬頃まで売らずに待ちましょう。
売却の検討時において12月に入っているなら、翌年の1月中旬まで車の売却を待つほうが高く売れる可能性があります。
どうしても12月中に車の売却を果たしたい人は、できる限り12月上旬に売ると良いでしょう。
4wdの需要が高まる時期がある
駆動するタイヤの組み合わせによって、自動車は3種類に分けられます。
前2つのタイヤのみが駆動する車は前輪駆動またはff、後ろ2つのタイヤだけが駆動する車は後輪駆動やfrと呼ばれます。
4つのタイヤがいずれも駆動する車は四輪駆動や4wdと表現され、特に悪路での脱出性が高いのが特徴です。
こうした特徴は冬の雪道に強みを発揮しますので、4wdは秋冬の需要に適した車になるでしょう。
実際に4wdは10月から12月に中古車の需要が高まりますから、8月下旬から10月上旬といった時期に買取価格の上昇を期待できます。
車種にあわせて人気の高まる時期を事前に把握できれば、その少し前に車を売却することで基本的に買取価格の減少を避けられます。
4wdは買取価格が高い車種に該当する
自動車には車種によって買取価格の相場が存在しますが、4wdはこのような相場がそもそも高い車種に含まれています。
4wdの買取価格をそれなりに期待可能な要因として、以下の内容があげられます。
★新車で買う段階でff車より高価に設定されている
★燃費の良い4wdが続々に登場している
★4wdは丈夫で壊れにくい車種に搭載されやすい
★悪路走行に強くオフロードでも安全性が高い
★4wdの日本車は海外で高い人気を持つため輸出に適している
必ずしも全ての要因が該当するとは限らないものの、4wdでは買取価格が高くなりやすい要因が数多く揃っています。
その一方で4wdを雪道などで使用し続けていた場合には、車本体の下部が錆や腐食で傷んでいたりしますので気をつけてください。
4wdの売却を検討している人は車体の下回りやマフラーをチェックし、自分で対処できることはなるべく実践しておきましょう。
払った車検費用は売却しても取り戻せない
4wdの自動車を車検直後に売却したとしても、かかった車検費用を取り戻せるような査定額アップは見込めません。
車検費用の負担は損につながるだけですから、車検ギリギリや車検切れの車を売却する際にはそのままの売却が向いています。
ただし車検切れの車を売る場合、キャリアカーでの運搬費用がかかります。
4wdの車を売るときには、買取価格が上がるタイミングを見計らいつつ、車検切れが起こる前に売り終えることが重要です。
自動車税の課税日がポイントのひとつ
4月1日時点で車を所有していれば、税金として5月末までに自動車税を払わなくてはいけません。
自動車税では年度分が全額課税されますし、その税額は事業用よりも自家用のほうが高額になります。
4月1日以降に車を売却すると、買取業者によって未経過分の自動車税が月割りで還付されるのが一般的です。
あくまでも国から還付されるのではなく、売却先の買取業者から還付され、車の査定額に含まれる方法が手段として用いられます。
法的に自動車税の還付を国から受けられるのは売却とは異なり、廃車した場合に限られるので注意しましょう。
なお車の売却時に自動車税の還付について確かめておかないと、買取業者が自動車税の還付をしないリスクが発生してしまいます。
加えて3月下旬に車を売る際には、買取業者の手続きが4月以降になるケースが少なくありません。
手続きが行われていないなら、車を既に手放していた場合でも、自動車税の請求が変わらず届くトラブルが起きたりします。
自動車税に関するトラブルに手間をかけたくない人は、自動車の課税日直前に車を売らないようにしてください。
車の売却は新型車の登場前に行うこと
車のマイナーチェンジは2年から3年ですが、新型車といったフルモデルチェンジは4年から5年ほどで行われます。
発売のおよそ1か月から2か月前が発表のタイミングで、新型車の発表後には乗り換え需要がどうしても高まります。
中古車市場には旧型車が流れやすく、旧型車における価格の相場は急激に下がっていきます。
このような流れは、フルモデルチェンジを果たした車種に限ってではありません。
魅力ある新型車が登場するなら、ライバル関係にある車種も買取価格が低下しやすくなります。
車を売るタイミングを逃したくないのであれば、新型車への乗り換え需要が高まる前に所有する車を売りましょう。
様々な要因があわさって車の買取価格は決定付けられますが、売るタイミングといった時期の違いも買取価格を左右する大切な要因のひとつです。
車の買取価格が上がる時期は1月下旬から3月上旬で、車種が4wdの場合には8月下旬から10月上旬も適切なタイミングになってきます。
4wdであっても5月の連休明けと12月は売る上で不利になりやすく、売却前に車検の費用を負担しても買取価格では取り戻せません。
自動車税の課税日直前に車を売れば、変わらず自動車税の請求が届くリスクが考えられるので要注意です。
車のフルモデルチェンジは旧型車における急激な価格低下を招きますから、新型車の発表に巻き込まれる前に車を売りましょう。