手元にない車を廃車にしなければいけないときがあります。
自然災害に遭ったり盗難被害に遭ったりするときです。
水害で流された車や、土砂の下敷きになって発見されない車の廃車手続きをしなければいけないことがあるでしょう。
そろそろ廃車にしようかと思っていた車が盗難に遭い、どうしたら良いか分からないこともあるかもしれません。
今回は手元にない車を廃車にできるのかどうか、廃車にできるならどんな手続きが必要かを説明していきます。
知っておきたい抹消登録の種類
結論から言うと、手元にない車の廃車手続きをすることは可能です。
しかし、災害や盗難の廃車手続きについて説明する前に、2種類の抹消登録について知っておく必要があります。
★一時抹消登録
★永久抹消登録
これらの抹消登録について知っておくなら、廃車手続きの際にどちらを使ったら良いかが分かります。
一時抹消登録とは
一時抹消登録はその名の通り、一時的に登録を抹消することです。
車が盗まれたケースで、車が発見されたらまだ乗りたいと言うことがあるでしょう。
そのときには一時抹消登録をしておくと良いです。
抹消登録をしておけば、車が手元にない間に自動車税を払い続ける必要がありません。
もし永久抹消登録をしてしまうと、車が手元に戻ってきたときに再登録ができないので注意してください。
永久抹消登録
盗難に遭った車が廃車予定で、仮に見つかったとしても再登録の必要が無い場合には永久抹消登録をしておくと良いでしょう。
永久抹消登録はもう完全に乗る可能性がない車に対して行うものです。
災害で車が見つからないときにもしておくべき登録です。
災害に遭った車の廃車手続き方法について解説
台風や洪水の被害に遭い、車が手元に無いときにはどのような廃車手続きをしなければならないのでしょうか。
下記の手続きが必要となります。
★罹災証明書の取得手続き
★永久抹消登録手続き
二つの手続きについて説明していきます。
罹災証明書の取得手続き
罹災証明書の取得手続きをするには自治体の役場に行かなければなりません。
役場で罹災証明書を発行してもらいます。
罹災証明書があることで、廃車手続きの際にナンバープレートや車検証などを提出しなくてもよくなります。
永久抹消登録手続き
永久抹消登録手続きは運輸支局の窓口で行います。
窓口で下記の書類を受け取りますので、必要事項を記入してください。
★手数料納付書
★永久抹消登録申請書
★自動車税・自動車取得税申告書
書類を完成させたらナンバープレートの返却が必要ですが、罹災証明書を見せれば免除されます。
次に運輸支局内にある自動車税事務所へ行き、自動車税・自動車取得税申告書を提出します。
もし自動車税を払いすぎているなら、月割り計算をして還付金が払い戻されることがあります。
これらの手続きは自治体によって異なることがあるので気をつけてください。
盗難に遭った車の廃車方法を紹介
盗難に遭ったときには、最初の項で説明したように一時抹消登録をするか永久抹消登録をするか決めなければなりません。
発見されたら車に乗りたいときには一時抹消登録をしてください。
盗まれた車が見つかっても、もう乗る予定がない場合は永久抹消登録をします。
とりあえず一時抹消登録をして様子を見、車がしばらく出てこないなら永久抹消登録手続きをすることも可能です。
盗難に遭ったため車が手元にないときの手続き方法を具体的に説明します。
盗難の場合に必要な手続き
最初に警察に行き盗難届を出さなければなりません。
盗難届を出すと盗難被害受理番号が交付されますから大切に保管してください。
次に、都道府県税事務所へ自動車盗難の届出をします。
自動車盗難の申し立てをしないなら、自動車税の支払い義務が存続してしまうので注意しましょう。
申し立てをすることにより、翌月から車が見つかるときまでの自動車税が減免されます。
最後に運輸支局で一時抹消登録か永久抹消登録手続きを行います。
覚えておきたい注意点とは?
ここまでで何回か触れている点ですが、一時抹消登録や永久抹消登録手続きをしないなら車が手元に無くても自動車税の課税対象となります。
車が発見されて使用できないような状態になっていても、手続きをしていないと税金を支払わなくてはなりません。
手元にない車を廃車にしたいときには、必ず運輸支局で抹消登録をすることをおすすめします。
手元にない車を廃車することは可能です。
自然災害に遭ったときや盗難被害に遭ったときには、車が手元にない状態で廃車手続きをしていかなければなりません。
通常の廃車手続きではナンバープレートや車検証が必要となりますが、車が見つからないときにはそれらを提出できなくなります。
ナンバープレートや車検証を用意できない理由を証明するためにも、罹災証明書や盗難届を最初にしておくことが必要です。
各自治体によって手続きの仕方や用意する書類などが少し違ってくることはありますが、大きくは変わりません。
ここで取り上げた情報を参考にして手続きを進めていってください。